2022/05/12公開ニュース

"笑い" がテーマなのに「感動して泣ける」と話題、avex ROYALBRATSの D.LEAGUE ROUND.11をレポート

「第一生命D.LEAGUE21-22」シーズン2も、残すところ2ラウンドとなった。avex ROYALBRATS（以下aRB）はCHAMPION SHIP出場圏内の総合4位をキープしたまま迎えたROUND.11。一戦一戦が重要なことに変わりはないが、特に本ラウンドでは最低条件として現在のランキングをキープしたいところ。
前ラウンドで念願の初優勝を掴んだaRBは、勝者のみに許されるオープニングパフォーマンスを披露。それがまさかの先代aRBの楽曲「S.W.A.G」を使用し、さらにはコレオグラフにも先代の振りが随所に取り入れられているというファン泣かせのエモいパフォーマンスを届けてくれた。ラウンド開始早々に観客の心をがっちり掴んだaRBは、その勢いのまま1番手で登場。今回は“笑いを届ける”「Tsubolu」がテーマ。“ダンス×笑い”で一体何を観せてくれるのか、期待が高まる。
ショーがスタートすると冒頭からメンバー達が本当に楽しそうに笑い転げる様子につられて、ついこちらも笑ってしまう。すると雰囲気が一変。使用楽曲が弦楽器によるインストゥルメンタルだったのだ。重厚感のあるクラシカルな弦楽器。“良い意味での裏切り”とはまさにこのことで、期待通りとか期待に応えるどころではなく、それを超えてくるのがaRB。弦楽器とはミスマッチのように思えるストリートダンス。そして「笑い」というテーマ。笑いを表現した振りも散りばめながらaRBならではの複雑かつ緻密なコレオグラフと豊かなフォーメーションでスキルもしっかりと見せつけ、固定概念の壁を超えてきた。

この斬新な作品はジャッジの目にはどう映ったのかーー。結果は合計69ポイント。トップバッターでこの高得点は喜ばしい結果と言っていいのではないだろうか。レギュラージャッジで9ポイントをつけたテリー伊藤氏は、「難しいテーマだったと思う。笑わせることを宣言した上で笑いを取りにいくというのは非常にハードルが高い。音楽的にも笑いの取りにくい弦楽器を使ったことも、高度なところの笑いを目指しているというのがわかったので、本当に志が高いなと思った」と評価。

続いてディレクターのYuta Nakamuraが今作への思いを語った。「“笑い”がテーマではあるが、人を笑わせるのではなく、あえて直接的に笑いそのものを届けてみようと思ってこうした作品にした。笑いの連鎖ってあると思うが、シンプルに笑いって良いなと思った。きっかけは、TikTokでバイオリニストとチェリストの方が笑い声をそのままメロディーにして弾いたという動画があって、自分がそれを好きでオファーさせていただいた。ラウンドをやっていく中で自分が表現したいものをどんどん見つけてこういう形で消化していって、いろんな感覚を皆さんと共有できたらいいなと思う」。

その後全11チームがパフォーマンスを終えた時点での順位は4位。そして非常に重要なオーディエンスポイントで19.5ポイントが加算され、合計88.5ポイントを獲得。最終順位は変わらず4位をキープした。
本ラウンドの結果を反映したトータルランキングは、前回から変わらずCHAMPION SHIP出場圏内の4位に留まった。またこの時点でトータルランキング1位と2位であるFULLCAST RAISERZとSEGA SAMMY LUXが一足先にCHAMPION SHIP出場を決めた。残り４枠を賭けて最後の熱戦が繰り広げられる。
いよいよ残すところ1戦のみ。勝負を賭けた最終ラウンドでaRBはどう挑んでくるのか。このままCS出場枠を死守できるか。次戦ROUND.12は5月18日に開催。その行方を見届けよう。

※ROUND.11の様子は下記よりご覧頂けます。
https://www.youtube.com/watch?v=Ok2O6R1hei0