2018/07/23公開 ニュース

個性的な役柄で人気の女優・飛鳥凛 念願叶った舞台ではヒロイン役で出演決定!

映画やドラマ、舞台など幅広く活躍を見せている、女優の飛鳥凛。15歳で芸能界デビューして以降はさまざまな作品に出演。舞台では個性的な役柄で人気を集めています。今年6月には、池下重大&大空ゆうひ主演の舞台「グッド・バイ」に出演した飛鳥。現在27歳の彼女はどんな思いで仕事に臨み、今後は何を意識して活動していくのか、お話を伺いました。

———7月1日に閉幕した「グッド・バイ」。飛鳥さんは一人二役に挑戦しましたね!
飛鳥:どちらも太宰治の小説に出てくる女性なのですが、太宰作品にでてくる女性ってやはり破天荒というか……。二役のうち「あつみ」という女性も、やはりそういったきらいがあって。どんな人物なのか書籍が実際に残っていて、ウィキペディアにも載っていたので(笑)、参考にしながら役作りをしたんですけど、実在する人物が小説の登場人物でもある今回のような複雑な舞台は、今までにやったことがなく初めてで。でもだからこそやっていておもしろかったです。しかも、太宰治を演じる池下重大さん以外は全員女性で、年齢も20代から40代とバラバラだったのですが、舞台上でも舞台を降りたあとでもすごく楽しい座組でしたし、今回出演できて本当に良かったなと思いました。

———演出の山崎彬さんとは、今年4月まで公演が行われていた舞台「笑う吸血鬼」でも一緒でした。
飛鳥:彬さんはすごくセンスのある方で、舞台セットも、特にこう「ガッ」と組むわけではなくて、ほぼ「照明」と「音楽」だけでシーンを展開していくというか、「夢うつつの中をまどろみながら移動している」という感覚に陥るような感じの演出をされいて、その世界観にグッと引き込まれるというか。何もないからこそお客さんも想像できるし、役者もそこで想像してお芝居ができるという、すごく今回貴重な体験をさせてもらいました。

実在する人物を演じる際は普段とは違う役作りをする

———飛鳥さんは普段、どのように役作りをしているんですか?
飛鳥:2.5次元系のお芝居だと、キャラクターの原作の雰囲気を再現しつつ、見ていてわくわくするようなステージにしたいなと思って、自分自身のモチベーションを上げられるようなキャラクター設定、役設定というのを自分の中でしています。ですが舞台の場合だと、実は全然想像していなくて。実際に稽古に入るまではふわっとしていて、相手役の方の声とか、表情、色、雰囲気を見て「あっ、ってことは私のやっているこの女の子はこうさせるからこうなんだろうな」っていう感じでどんどんシーンが深まっていくというか、舞台ではそういう感じで役作りをしています。

———全体の雰囲気を感じ取るなかで自身の役作りをしていると。
飛鳥:でも「グッド・バイ」の場合は、実在した人物なので、彼女たちについて調べる中で、例えば何年何月にこうなって、東京に出てきて、というのを知り、写真もあったので「こういうハイカラな人なんだ」とか「こういう服を着る女性なんだ」とか、「だったらこういう性格なのだろうな」とか、「こういう喋り方なのだろうな」というのを想像して役に入りました。

———今年5月に公開された映画『のみとり侍』で演じた「お仙」もまた実在する人物でした。
飛鳥:そのときは鶴橋(康夫)監督から「今はもういないけど、こういう人物なんだよ」という説明を、現場に入ってから、京都での撮影時にしていただきました。「・・・ということはこうなんだ」「だからこういう風にするんだ」「こういう女性はこうかな?」って監督と二人で話す機会があり、そこで「実在する人物の掘り下げ方を経験できました。

———その経験がまさに今回の舞台に活かされていると。
飛鳥:はい。実在する人物だからこそ自分の中で嘘が付けないというか・・・。他のお芝居だったら途中で脚本が変わったりとか、性格が変わったりとかして、それでも付いていかなきゃいけない!と思って無理やり自分で理由付けをして演じたりしていましたが、この舞台だとそれがないので、「こういう女性が実際いて、ここを歩いて、ここでお亡くなりになって」とその人物のことを日々想像しながら過ごしていました。
「自分の中にあるものを役と照らし合わせていく」という今までの役作りとは全く違いましたね。

役柄を自分の中で突き詰めて、仕草や話し方まで変える

———今回の舞台に対する姿勢というのは、今までと比べて違いましたか?
飛鳥:そうですね。「こういう女性っているよね。」みたいな感じを突き詰めていった感じです。今までは、「私だったらこうだな」とか「こういう気持ちになるな」とか、自分の中にあるものを探すんですけど、今回は、「あーこういう面倒くさい女いるわー」と自分が感じる女性のしぐさやしゃべり方を突き詰めていきました(笑)

———10日間、全14公演の日程が終了しました。
飛鳥:着替えがめちゃくちゃ多くて!はける度に着替えをして・・・かなりドタバタなんですけど、それも中盤あたりで慣れてきて、落ち着ける余裕も生まれました。それと日によってみんなお芝居の雰囲気が違うので「ああ生きてるな」というのをすごく感じました。
難しい言い回しやセリフが多く、「え、今何て言った?」となるようなシーンもすごく多いのですが、
怒涛に迫ってくる波のように、シーンが展開していくので、芝居に流れている空気や雰囲気でお客さんは整理をしていく感じだったかもしれません。
やっている役者も毎回その波にもがきながらもたくましく生きて、あっという間に過ぎていく・・・って感じで、バタバタでした!(笑)

事務所の先輩、大空ゆうひから多くを学んだ

———主演の大空ゆうひさんは事務所の先輩という関係になりますが、面識はありましたか?
飛鳥:ゆうひさんと一緒になったのは今回が初めてでした。実はゆうひさんの舞台をよく観に行かせていただいてお話をしたこともあるんですけど、実際にちゃんとお話するのは初めてでした。
キリッとした女性で厳しい方だと思っていたんですけど、一緒にお仕事させていただいたら全然そんなことはなくて。いろいろと教えてくださることも多かったですし、ずっと笑っています!(笑)本当に。たれ目になるぐらいずっと笑っています(笑)。あんな少女みたいな人なんだと思ってびっくりしました。

———何か直接指導してくれたりすることもあったんですか?
飛鳥:二人のシーンが一つだけあったんですけど、ゆうひさんが毎回空気を作ってくださり、改めてすごい女優さんだなあ…と。その他にも、「セリフの解釈の仕方」に関してゆうひさんと重大さんが都度話し合っているお姿がとても印象的で。直接のご指導というより、ゆうひさんの「芝居に取り組む背中」をみることが何よりも勉強になりました。

———なるほど。もう一人の主演である池下重大さんとはいかがでしたか?
飛鳥: 重大さんは、女の園にいるからいつも肩見狭そうでした(笑)。
でもお芝居となると本当にすごい方で…。本当の重大さんの姿なのでは…?と思ってしまうくらい、芝居と思えないくらい自然な姿で舞台に立ってらっしゃるんですよ。お芝居と普段の重大さんの差が見つからないというか・・・そういうお芝居をされる方って、本当にすごいなって思います。

———間近で観られた分、より勉強になったはずですね。今だから話せる「裏側エピソード」ってありますか?
飛鳥:出演者のみなさんで飲みに行ったり、ご飯を食べに行ったりとかしたんですが、ゆうひさんは普段めっちゃしっかり喋るのに、乾杯の挨拶はちょっと恥ずかしそうにたどたどしく喋ったりとかして、お姉さんなのに可愛い。あと飲むとお茶目になるんですよ!少女みたいで可愛いなって思いました(笑)。

役柄とより向き合うことで女優としても成長できる

———続いて「女優・飛鳥凛」について伺いたいんですが、これまでは結構、役どころが難しいというか個性的な役が多い気がしますが。
飛鳥:元々ホラーが大好きで、ホラー女優としてやっていきたいと思っていました。
ここ数年は舞台をたくさんやらせていただいて、奇抜で個性的な役が多いんですけど、映画だと中田(秀夫)監督や鶴橋監督とご一緒させていただき、作品作りという面で、役を堀下げて監督と話す機会が多くなりました。映画だとリハーサルがあってそこから本番、という感じで“贅沢”な時間がある作品が最近は多かったので、そういう面では、ちょっと個性的な役でも何も違和感なく自分の中で整理してお芝居できるようにはなってきたかなと思います。

———一つ一つの役について、より向き合っていけていると。
飛鳥:最近になって、コミュニケーションの取り方が変わってきたと感じるんです。
舞台だと中学二年生の役だったりとか、まったく自分とかけ離れた役をやったりとかしても、脚本についてやセリフについて話したりだとか、「ここはこういうシーンだから」っていうそのシーンの雰囲気の説明を受けたりとか、役に関しても話す時間が増えたので、結構贅沢だなって思いながら取り組んでいます。

———今や個性ある役の方が得意ですか?
飛鳥:ストレートの方が逆に苦手ですね・・・。個性があればそこを大きく膨らませて役作りができるんですけど、普通の女の子ってなると「普通ってなんだ?」ってよくわからなくなっちゃいます。普通の中から個性を見つけるのはすごく難しいことだなと思います。でも最近舞台をやっていると、今回の場合重大さんのお芝居を見て、ああいう普通の、どストレートなお芝居ができるようになりたいって思いました。私は2.5次元も大好きなんですけど、ストレートなお芝居で人の感情を動かすというのをやりたいなと。

「何も考えてない」が女優としての最大の武器

———素の自分とのギャップというのはありますか?
飛鳥:私、自分がないんですよ。欲もないし、一体何がしたいのか……。とりあえず家から出たくなくて、誰とも喋りたくない。犬とずっと一緒にいたいみたいな(苦笑)。なのでお芝居の仕事があると振りきれるというか。むしろ、そのときに携わっている仕事や役柄によって普段の性格が変わるらしいのです(笑)。

———ということは今は……?
飛鳥:わがままっぽい性格になっていると思います。中学二年生の役を演じたときは、超ヒロイン気質な性格になっていたと思います。

———自分ではどんな性格だと思いますか?
飛鳥:基本的に、何も考えていないが90%ぐらいで、あとの10%がめちゃくちゃネガティブなんですよ。何も考えてないから役がその部分を占めていくのかもしれませんが、何でもすぐ忘れちゃう(笑)。

———もしも女優になっていなかったら、何になっていたか想像つきますか?
飛鳥:動物が好きなので、動物関連の仕事、ペットトリマーとか。そういう仕事がしたい! 実際に今も犬を飼っていますし。

———すると、趣味も犬とか……?
飛鳥:犬と一緒だとどこまでも出掛けます!山登りとか海にも一緒に行きます。犬を飼い始めてからはもう犬が生活の中心になっちゃって。チワワとポメラニアンのミックスを飼っているのですが、溺愛です。

———散歩は毎日?  
飛鳥:朝と、夜帰ってから散歩をするんですけど、公園走り回らせて、鬼ごっこして、1時間ぐらいで帰るという感じです。まだ1歳半なんですけどたしか、ゆうひさんの舞台を観に行った帰り道。竹中直人さん主演の舞台「磁場」を観たあとに、下北沢のペットショップに行って、入った瞬間に「あ、買います」ってなって、その場で契約書書いて……。

———なぜ???
飛鳥:わからないです!(笑)今までペットショップ何回も行ったことあるのに、この子と会ったときだけもう離れたくないと思って。もう一瞬の出来事でした。

「人間臭さ」が滲み出る役柄や等身大の役柄に挑戦したい

———今後トライしたいことは何かありますか?
飛鳥:そうですね、いっぱいあるんですけど、舞台だったら、もっとストレートなお芝居をして、“人憎劇”というかぐちゃぐちゃした人間関係の中の何気ない女の子の一人とかを演じてみたいです。

———“人情”ではなく、“人憎”?
飛鳥:人間臭さというか、人の「神髄」のようなものに挑戦したいです。
でも映像だと、私くらいの歳相応の、等身大に近い女性の役を演じてみたいなと思ったりもします。今までは結構色の濃い作品に出させてもらったので、それとはまた逆の普通っぽさがある女の子の役を演じたいなとも思うし、人生のどん底を這うような人の役もやってみたいとも思います。

———人間味溢れる役ですね。
飛鳥:このお仕事をやっていて私が一番幸せだなって感じるのは、「自分とは違う人の感覚を持てること」なんですよ。
毎回いろんな感情だったりとか、自分とはまったく違う人生に飛び込めて、現実を忘れられるというか。お芝居中は、現実に戻るのは「寝る一瞬だけ」。それ以外はずっと役のことを考えて、役の人生を生きている感じです。そういうときが幸せだなと思える瞬間です。

———役でいろいろな人生を経験できる。
飛鳥:そう、しかもお芝居で見せるって、その人の人生の一番のピークだから、そのバックボーンを探索して、積み上げていく過程がたのしいです。
この人はどうしてこうなったんだろうっていうのを自分で自由に埋められるから、もちろんそこにはセリフもないし、固定概念も何もないから、最終的にそのセリフを言えればいい。
バックボーンをずっと思って、自分の日常生活に似たようなセリフが出たりしたら「ああ、これあれだ!」みたいなのをヒントとして使ったりするのも楽しいので、そういうことを一生続けていきたいなと思います。

チームに恵まれた「のみとり侍」は、ターニングポイントの一つだった

———今までに印象に残っていることとか、ターニングポイントやステップアップできた出来事などはありますか?
飛鳥:だいぶ前だと「仮面ライダーW」で、最近だと「のみとり侍」ですね。「のみとり侍」は周りの役者さんもすごい役者さんばっかりで、チーム、監督がいいから、集まるスタッフさんとかもすごく感じの良い人ばかりで、本当に義理人情の世界なんだなというか。やっぱり素敵な人の周りには素敵な人が集まるし、だから素敵なお芝居を作ろうってなりますし。
間近で大女優さんのお芝居を見たりすると、大竹しのぶさんや寺島しのぶさんも普段と全然変わりなくて。今回の重大さんもそうですけど、自分と全然真逆の役柄でも、すんなりと受け入れて演じることができる役者さんと共演できたことも、よい経験になりました。

———それくらい印象に残った撮影だったわけですね。
飛鳥:はい、映画とかドラマとかだと画面を通して見るじゃないですか。でも間近で見ている私も騙すぐらいのお芝居をされる方ばかりだったので、衝撃を受けたっていうか・・・。
特に鶴橋監督の「のみとり侍」は衝撃を受けた作品で、鶴橋さんの作品にまた呼んでもらえるように頑張ろうと思います。40歳、50歳になったらああいう女優さん方のようになりたいです。皆さん本当に公私共に素敵だなって思いました。

8月開幕の舞台「クジラの歌」ではヒロイン役として出演!

———8月からは舞台「クジラの歌」の公演がはじまります。今回はヒロインの「真心(まこ)」役。
飛鳥:これはえのもとぐりむさんの作品なんですが、実はえのもとさんの舞台をよく観に行くんですけど、ずっと大好きで「出たい出たい出たい」って言っていてようやく叶ったのが今回でした。

———場所は下北沢の「Geki地下Liberty」。「グッド・バイ」の会場である「中野ザ・ポケット」よりもお客さんとの距離が少し近くなります。
飛鳥:
えのもとさんの作品は人間のダークな部分にシーンに迫る作品ばかりなので、これもそうなるんだろうなと。お客様もそれを間近で感じていただけると思うので、楽しみで仕方ないですね。

———えのもとさんの作品にずっと出たかった。
飛鳥:
とにかく作品が大好きなんです。3〜4回くらい舞台を観に行ったんですが、どの作品も狂気的というか、幻想的だったりパラレルワールドみたいな感じだったりします。殺人を犯した人たちの罪の擦り付け合いを間近で観るみたいな作品だったりとか。見終わった後はズーンってなるんですけど、なんか役者さんがその雰囲気に呑まれないというか、すごくパワーがあるんです。
そういう作品って面白いなってずっと思っていて。しかも、コメディー要素もあって笑えるシーンもあったりして。笑いのパートも「無理やりここ笑ってください!」ってものじゃなくて、自然と笑ってしまうというか。でも自然と笑ったと思ったらまたズーンってなるんですよ…!そういう気持ちの浮き沈みがしんどいぐらいあるんです。(笑)

———なるほど、それは非常に楽しみですね!
飛鳥:
でもそれって、お芝居自体はすごい大変なんだろうなって思って。でもそういう事がやりたいなと思いながらずっと出たい出たいって言ってたんです。ぜひ会場で確かめてみてください!

———はい!楽しみにしています。飛鳥凛さん、今日はどうもありがとうございました!


今回のインタビューを終えて思ったのは、飛鳥自身は「基本的になにも考えてない」と言うが、彼女は頭ではなく人一倍「自身の感覚」を研ぎ澄まして何事にも挑んでいるのではないかと思う。
彼女が道標にしている「感覚」は、いままで飛鳥が沢山の経験をして得た財産だろう。
今後は、どんな作品でどんな顔を私たちに見せてくれるのか。
その女優魂を遺憾なく発揮して、更に存在感のある役者へと成長を続けてほしい。
【飛鳥凛 Twitter】https://twitter.com/rrrrrin_0328
【飛鳥凛 Instagram】https://www.instagram.com/rin_asuka0328/
■公演情報
【公演名】tetsutaro produce vol.4『クジラの歌』
【期間】2018年8月22日(水)〜9月2日(日)
【劇場】下北沢GEKI地下リバティ(東京都世田谷区北沢2-11-3 イサミヤビルB1F)
【公演ホームページ】https://tetsutaro-producetheatre.themedia.jp/posts/4286433

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