2015/09/13公開 ライブレポート

若きシンガーソングライター戸渡陽太が日本屈指のドラマー白根賢一に勝負を挑んだ自主企画ライブ『戸渡陽太10番勝負』。火花が散った初回のライブレポート。

via Photo by 岩佐篤樹

トップドラマー、白根賢一に勝負を挑む 『戸渡陽太の10番勝負』第一回 ライブレポート

2014年にロッキング・オン主催のコンテスト「RO69JACK 14/15」で入賞。
活動拠点である地元福岡から日本全国に向け、爆発するような歌世界を発信し始めた
23歳のシンガーソングライター、戸渡陽太。

これまでにリリースした作品は、2014年のファーストEP「プリズムの起点」と
今年6月のセカンドEP「世界は時々美しい」という2作品のみだが、
その音楽世界は、アッパーな曲はもちろん、穏やかな曲であっても、
ぴんと張り詰めたテンションで聴き手をつかんで離さない歌力に大器の片鱗がうかがえる。

そんな彼が、名だたるドラマーとステージ上で一対一のセッションを繰り広げるべく、
東京で初めての自主企画ライブ「戸渡陽太の10番勝負」を渋谷のライブハウス、La.mamaにて開催。
その初回のお相手は、90年代オルタナティヴロック・シーンの生え抜きバンド、GREAT 3の一員にして、
BONNIE PINK、CHARA、SALYU、YUKI、LOVE PSYCHEDELICOといったトップアーティストの
作品やライヴでプレイする白根賢一。

先輩ミュージシャンの胸を借りた戸渡陽太の音楽勝負の行方やいかに。
via Photo by 岩佐篤樹

フォーク!ロック!レゲエ!そしてファンク! ステージ上で刻々と変化する豊かな音楽世界

フランスのシャンソン歌手、エディット・ピアフの
情熱的な名曲「アコーディオン弾き」がオープニングSEとして流れるなか登場した2人。

1曲目は
エモーショナルなヴォーカルと高速ギターストローク、ドラムが火花を散らす「マネキン」。
そして、削ぎ落とした演奏によって、歌に込めた圧倒的な熱をむき出しにした後、
続いたのは新作収録の「探せ」。レゲエの裏打ちリズムに緊張感を持たせたドラムに対して、
ハスキーなヴォーカルとエレクトリックギターで応えた演奏は、楽曲をダイナミックに躍動させる。

さらに「1、2、3、4」というドラムのカウントから3曲目は新曲「Take It Easy」に突入。
"気楽にいこうぜ"という曲名に反して、ロックなギターリフとドラムは熱くアグレッシブ。

「今夜は2人で最高の演奏をぶっかましていきたいと思います!」

短いMCでそう語った後、中盤は戸渡陽太のファンキーな側面が全開。
静から動へ風通し良く歌が吹き抜ける4曲目の「SHIKISAI」から
ラップのようにリズミックな言葉が繰り出される5曲目「SOS」。
そして、渦巻くようなグルーヴに乗せて素晴らしいギターテクニックが炸裂する
6曲目「ギシンアンキ」と、16ビートのファンクが次から次に押し寄せる。

ベース不在でもギターとドラムで生み出すグルーブは圧巻の一言。
続く新曲「諸行無常の世の中で」もギターとドラムのみで
4つ打ちのグルーブあふれる楽曲世界を鮮やかに表現してみせた。
via Photo by 岩佐篤樹

ヴォーカルとギター、ドラムのミニマムな編成が その色彩感覚を際立たせるステージ上の真剣勝負

「人生には色んな形があると思うんですけど、
どんな人生にも希望が感じられる、そんな瞬間があるんじゃないかと思います」

緊張なのか、はたまた不器用なのか。客席に語りかけるMCは、
その思いを上手く形に出来ていたとは言い難かったけれど、だからこそ、戸渡陽太には歌がある。
本編ラスト「世界は時々美しい」では、山あり谷ありの日々で彼が見出した希望を
「LIFE IS BEAUTIFUL」というフレーズに凝縮。ミッドテンポの楽曲を壮大な歌世界に昇華して、
一端ステージを後にすると、ギターを手に独り登場し、ライヴ会場限定の作品より「ハロー・グッバイ」を披露。
ドラマー白根賢一とせめぎ合うように演奏していた本編から一転、
リズムから解き放たれ、自由に広がる歌で会場を満たし、ライヴを締めくくった。

この日、陽の光が乱反射するように、多彩な音楽世界を聴かせてくれた戸渡陽太。
歌とギター、ドラムというミニマムな編成であっても、色鮮やかなままの楽曲は
ドラマーが叩き分けるニュアンスの違いによって、さらに表情を刻々と変えてゆく。
その経験は彼の歌を大きく育んでいくと同時に、リスナーにとっては
その表情の変化こそが自主企画ライブ「戸渡陽太の10番勝負」の大きな楽しみどころ。

その第二回は、9月30日(水)に下北沢のライブハウス、SHELTERにて、
元BEAT CRUSADERSのドラマー、マシータを迎えて行われる。

彼が繰り広げる音楽の真剣勝負の立会人として、ぜひ会場に駆けつけていただきたい。
via Photo by 岩佐篤樹
2015.08.27 『戸渡陽太10番勝負』 ~Vol.1~  戸渡陽太 with 白根賢一(GREAT3)
via Photo by 岩佐篤樹

2015.08.27 『戸渡陽太10番勝負』 ~Vol.1~ 戸渡陽太 with 白根賢一(GREAT3)

01.マネキン
02.探せ
03.Take It Easy
04.SHIKISAI
05.SOS
06.ギシンアンキ
07.諸行無常の世の中で
08.世界は時々美しい
E1.ハローグッバイ

E1.ハローグッバイ
自主企画ライブシリーズ『戸渡陽太10番勝負』
http://www.towatariyota.com/live/tour.php?id=1000392
2015.09.30
『戸渡陽太10番勝負』 ~Vol.2~
戸渡陽太 with マシータ(ex BEAT CRUSADERS)/最終少女ひかさ/asobiu

2015.10.29
『戸渡陽太10番勝負』 ~Vol.3~
戸渡陽太 with 河村"カースケ"智康  ※対バン有り
戸渡陽太 『孤独な原色たち』

戸渡陽太 『孤独な原色たち』

1. 世界は時々美しい
2. ギシンアンキ
3. 探せ
4. Y
5. 黄泉のゴンドラ


品番 : PECF-3152
価格 : ¥1,500+税
レーベル : SPACE SHOWER MUSIC
http://spaceshowermusic.com/lb/artist/11170007/

【戸渡陽太 プロフィール】

枠に収まらない感性の放出で歌を紡ぎ出し、唯一無二な声を武器に独自の世界へと引き込む、
福岡県出身のSSW。 2014 年ロッキング・オン主催のコンテストRO69JACK にて入賞。
同年11 月には初のミニアルバム「プリズムの起点」を発売。
プロデューサーに深沼元昭氏(Plagues / Mellowhead / GHEEE)を迎え、
ソリッドなバンドサウンドを取り入れたアプローチで新たなシンガーソングライター像を提示している。


戸渡陽太 オフィシャルサイト
http://www.towatariyota.com/

twitter
https://twitter.com/towatariyota

facebook
https://www.facebook.com/towatariyota

関連する記事

この記事のキーワード